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はじめに

 写真において、照明はイメージを左右する重要な要素である。光の種類によって、写真の雰囲気やトーン、全体的な印象は大きく変化する。写真撮影における照明には、おもにソフトライトとハードライトの2種類がある。この2つの照明にはそれぞれ異なる性質があり、効果的な使い分けを知ることで、写真撮影のスキルを一段と高めることができる。

 ソフトライトとハードライトは、被写体を照らす光の質のことを指す。ソフトライトは拡散性があり、穏やかで、光から影への変化が緩やかである一方、ハードライトは厳しく、強烈で、光から影への変化がシャープである。光の質の違いは、おもに光源の大きさと光源と被写体との距離によるものである。

ソフトライト

 ソフトライトは、光から影へのスムーズな移行を生み出す、穏やかで拡散された質感が特徴である。被写体を包み込むような光と表現されることが多く、被写体の表面に均一に広がるため、影を最小限に抑え、コントラストを低減することができる。

 ソフトライトは、ソフトボックスやアンブレラ、拡散パネルなど、大きな光源を使うことで作られるのが一般的である。光源が大きければ大きいほど、光はソフトになる。光源を被写体に近づけると、光はさらに拡散し、より自然な写真になる。ソフトライトは、人物撮影では温かみのある雰囲気に仕上げるためによく使われる。また、静物写真では、柔らかく繊細なムードを演出するために使われることもある。

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図1a: ソフトライト-1/160s、f/25、ISO 200
図1b: ソフトライト-1/160s、f/25、ISO 200
図1c: ソフトライト-1/160s、f/25、ISO 200
図1a 図1b 図1c
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図2a: ソフトライト―咬合写真の設定:1/100秒、f/32、ISO 400
図2b: ソフトライト―咬合写真の設定:1/100秒、f/32、ISO 400
図2a 図2b